天体望遠鏡の基本を知ろう③(適正倍率の求め方)

望遠鏡の倍率は高ければ高いほどよく見えるの?

初心者の方の疑問として多いのが、この倍率に関する事柄です。

特に、『高倍率』と聞くとイコール高性能と思ってしまう方も多いようです。

でも、ちょっと待ってください!
ここは慎重になるべきところと言えます。

そこで、
今回は、この倍率について勉強していきましょう。

実は、天体望遠鏡ごとに適正な倍率があるんです!

適正倍率の存在を知らないと、やたらと高倍率をアピールしている割に非常に安価な設定で売られている天体望遠鏡を(良いものと思って)購入してしまう場合があります。

その結果、残念ながら期待する高倍率の効果を体感できずにガッカリする。

そして、天体望遠鏡はよく見えない。
全然面白くない。
買って損した。
もう辞めた。。。
なんてことになる人もいらっしゃるようです。

あなたは絶対こうならないで下さいね!

それでは、高倍率に騙されないようにするために適正倍率の勉強をしていきましょう。

といっても難しい話はありませんので気楽にいきましょう。

適正倍率の求め方

適正倍率は、対物レンズ(主鏡)の口径(有効径)で決まります。

???

もう少し分かり易く説明しましょう。

適正倍率は、口径(mm)を約2倍した数値で判断します。

下図をご覧ください。

適正倍率がどれくらいか分かりましたか?

対物レンズや接眼レンズの性能・条件の高いものを使用する場合には、口径の大きさの2倍以上〜2.5倍位まで耐えられる場合もあります。

因みに、接眼レンズの焦点距離を変更して無理やり倍率を上げる方法もあります。

しかし、この場合は像が暗くなったり、ピントを合わせてもぼやけてしまったりします。

結局は良く見えなくなるという訳です。

天体望遠鏡は、口径の大きいものほど高倍率を狙える訳ですが倍率だけが全てではありません。

天体望遠鏡の形状や光の入り方、レンズ性能や加工処理の仕方。
他にもシーイング(大気の状況や気温、周辺の暗さなど)の影響も受けます。

何を見るかによって見やすい倍率が異なります。

何度も言いますが高倍率にこだわるよりも、バランスを考えることを楽しむ方が断然お得だと思います。

 

ということで今回の勉強はここまで。

この適正倍率がわかれば、無茶苦茶な高倍率を謳い文句にしている粗悪?な機種にも惑わされることはなくなりますよね。

安かろう悪かろうでは困りますからね。

それでは、次回の勉強もお楽しみに。


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