へびつかい座(Ophiuchus)/星座の基本を学ぼう②

へびつかい座(Ophiuchus)

Ophiuchus(へびつかい座)

和名 へびつかい(蛇遣い)
学名 Ophiuchus
略符 Oph
設定者 プトレマイオス
概略位置 赤経:17h10m / 赤緯-5°
面積 948平方度
20時正中 8月4日
南中高度 約49°
主な季節
肉眼星数 約160個

へびつかい座

へびつかい座は、大蛇に絡み付かれる医者のアスクレピオスの姿を表した星座です。

へびつかい座は、夏の南天で輝く星座です。
へびつかい座は、暗い星で構成されているため、夜空の明るい場所では、なかなかへびつかい座の姿を探すのは難しいと言えます。

しかし、夜空の暗い場所まで出かけると、さそり座の上に大きな将棋の駒のような形をしたへびつかい座と共に、 蛇が東西に伸びる様子まで見つけることが出来ると思います。

へびつかい座は、もともとはへび座と一つの星座として設定されていました。
しかし、プトレマイオスが2つの独立した星座として分けてしまったことで知られています。

 

ギリシャ神話では、

ギリシャ神話では、「へび座」と「へびつかい座」はもともと一つの星座として扱われてきました。

そのため、へび座だけのギリシア神話ではなく、へびつかい座と関係のある神話として伝えられています。

太陽神アポロンの息子「アスクレピオス」が、賢者ケイロン(いて座)の下でたいへん熱心に医学を学び立派な医師になりました。

その後、アスクレピオスは不老不死の研究に没頭し、ついには死人まで生き返らせることが出来るようになったのです。

すると、このことに冥界王プルトーが困ってしまいます。
アスクレピオスが活躍すればするほど、本来なら冥界に来るべき死人やってこなくなってしまったのです。

悩んだすえに冥界王プルトーは大神ゼウスに事情を伝え何とかしてしてくれるように頼んだのです。

すると大神ゼウスは、不老不死の術には称賛したのですが、やはり人の世の秩序を乱すことを理由に何とアスクレピオスにいかづちを落として殺してしまったのです。

このことに、息子アスクレピオスを失った太陽神アポロンは激怒しました。
この怒りには流石の大神ゼウスも手を焼きました。

太陽神アポロンの怒りを鎮めるために、アスクレピオスを天に上げて星座にしたということです。

そして、この時アスクレピオスと一緒に天に上げられたのが、へび座となった大蛇なのです。

ところで、なぜ大蛇はアスクレピオスと一緒に天に上げられたのでしょう?

これには次のような理由があるのです。

現在では大蛇というと、とても恐ろしいイメージがあります。
しかし、古代ギリシア時代の頃は違いました。
蛇は、医療のシンボルとして崇められていたのです。

へびつかい座になったアスクレピオスは、医療のシンボルである蛇(大蛇)を誰よりも上手に扱う姿を表すことで、アスクレピオスが誰よりも深く医療を極めたことを伝えていると言われています。

大蛇には、アスクレピオスにとって外すことのできないメッセージが秘められていたということです。

 

余談ですが、

余談ですが、へびつかい座の下部には黄道が通っています。
しかし、黄道星座には選ばれていません。

へびつかい座の下に位置するさそり座は黄道星座になっていますが、黄道の通る長さや大きさを比較してみると、実際には へびつかい座の方が長いくらいです。

このような事実から、黄道13星座と呼ばれた時もあったほどです。
これがきっかけで、13星座占いなども生まれて話題になったこともあります。

 

という事で、今回はここまで。

いかがでしたか?

あなたも天体望遠鏡でこの星座を見てみてはいかがでしょうか!?

それでは

次回もお楽しみに!


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