からす座(Corvus)/星座の基本を学ぼう②

からす座(Corvus)

Corvus(からす座)

和名 からす(烏)
学名 Corvus
略符 Crv
設定者 プトレマイオス
概略位置 赤経:12h20m / 赤緯-18°
面積 184平方度
20時正中 5月22日
南中高度 約36°
主な季節
肉眼星数 約30個

からす座

からす座は、うみへび座の尾の近くにあり、四つの星で台形の形をしています。
この形から、昔は『帆かけ星』や『四つ星』などと呼ばれていたようです。

 

ギリシャ神話では、

ギリシャ神話では、太陽神アポロンが銀色の羽根を持ちで人間の言葉を話すたいへん賢いカラスを使っていた時の話になります。

この銀のカラスは、とてもおしゃべりで嘘つきだったようです。

太陽神アポロンは、テッサリアの王女コロニスを妻として、アスクレピオスという男の子をもうけました。

そんなある時、パルナッソス神山へ帰る事になりました。

そこで太陽神アポロンは、毎朝銀のカラスに妻と子の様子を知らせるように命じました。

それから毎日、銀のカラスはアポロンの元にコロニス親子の様子を知らせに行きました。

そんなある日、道草をくって遅くなってしまった銀のカラスは、アポロンに怒られまいと言い訳をしました。

そして、銀のカラスはなかなか良い言い訳が思いつかず、苦し紛れにアポロンに言ってしまったのです。

『コロニスはもう他の男を愛し始めた。』と嘘を言ってし待ったのです。

アポロンはそれを聞くとすぐさまコロニスの様子をうかがうためにテッサリアへ戻っていきました。

そして、コロニスの家から出てきた白い影を見るなり矢を放ち殺してしまいました。

しかし、それは、アポロンを迎えに出て来た妻のコロニスだったのです。

アポロンは愛する妻コロニスを自らの手で殺してしまった事を嘆き悲しみました。

そして嘘をついた銀のカラスに激怒したアポロンは、銀のカラスを黒い姿に変えてしまいました。

そして見せしめの為に空にさらし、貼り付けてしまいました。

 

余談ですが、

余談ですが、この銀のカラスにはもう一つの神話があります。

それはコップ座の神話です。

ある時太陽神アポロンは銀のカラスに水汲みを命じ鉢を手渡しました。

そして銀のカラスは水汲みに行きました。

しかし途中で無花果(いちじく)の実を見つけ、その木の下で無花果が熟すのを待ち始めてしまったのです。

そして長い時間待ち続け、遂に無花果が熟しその実を食べることができたのです。

この間、アポロンは銀のカラスを待ち続けていたのです。

遅くなった銀のカラスはアポロンに怒られまいと、そこにいた水蛇(ヒュドラー)をつかんで帰りました。

そして、アポロンに『この水蛇がいたので遅くなりました。』と嘘をついたのです。

すぐさまその嘘を見抜いたアポロンは銀のカラスに激怒しました。

そして銀のカラスは水汲みを怠った罰として、空っぽの鉢と水蛇とを一緒に空に上げられ、そのまま貼り付けられ星座にされたということです。

そのため銀のカラスはずっと水を飲めず咽が乾きっぱなしでいるそうです。

因みに、諸説あるのですが『喉を枯らす』の語源という説もあるそうです。

 

という事で、今回はここまで。

いかがでしたか?

あなたも天体望遠鏡でこの星座を見てみてはいかがでしょうか!?

それでは

次回もお楽しみに!


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