エリダヌス座(Eridanus)/星座の基本を学ぼう②

エリダヌス座(Eridanus)

Eridanus(エリダヌス座)

和名 エリダヌス
学名 Eridanus
略符 Eri
設定者 プトレマイオス
概略位置 赤経:3h50m / 赤緯-30°
面積 1,138平方度
20時正中 1月13日
南中高度 約24°
主な季節
肉眼星数 約190個

エリダヌス座

エリダヌス座は、川の名前が付けられた、川の姿を表した星座です。
エリダヌス座は、大きく蛇行しながらアルファベットの『Z』型のような形に流れる星並びをしています。
エリダヌス座は、オリオン座の西側にある星座で、晩秋から冬の時期が見頃になります。

エリダヌス座のα星は、アケルナルという一等星です。
沖縄本島であれば、地平線すれすれに見えます。
しかし、残念なことに日本の本州からでは、地平線の下に位置しているため見ることができません。

エリダヌス座は、南の空の地平線付近まで長く伸びる星座なので、南側が広く開けた場所で観望するのがお勧めです。

 

ギリシャ神話では、

ギリシャ神話では、エリダヌス座については多くは伝えられていません。

帝政ローマ時代最初期の詩人の一人であるオウディウスや、古代ギリシアの詩人であるアラトスは次の話を伝えています。

太陽神ヘーリオスの息子パエトーンが、父ヘーリオスに会いに行く時のことです。
パエトーンは、天を走る馬車に乗りたいと父である太陽神ヘーリオスへ願い出ました。
すると、その願いが受け入れられ、天を走る馬車に乗るための許しを得たのです。

しかし、パエトーンには天の馬車を御する技量がありませんでした。

その結果、パエトーンが乗る馬車は暴走してしまいました。

そして天の馬車は暴走をし続け、廻りに危険な状況になってしまったのです。
これには皆、困り果ててしまったのです。

すると、その危険な暴走を食い止めるために大神ゼウスが遂に動いたのです。

さて、大神ゼウスはどうしたのでしょう。

大神ゼウスは、天の馬車を目掛けて大きな雷を落としたのです。

その大きな雷の衝撃を受けたパエトーンは、天の馬車もろともエリダヌス(エーリダノス)川に落ち、死んでしまったのです。

これで、結果的には天の馬車の暴走は食い止められたのです。

しかしこの出来事に、パエトーンの姉妹たちは落胆しました。
そして嘆き悲しんだ挙げ句、ポプラの木と成り代わってしまったのです。
そして姉妹の流した悲しみの涙は、地に落ちて固まって琥珀となったといわれています。

大神ゼウスは、この惨事をひと段落させるためにパエトーンが落ちたこの川ごと天に上げ星座にしたのです。
そしてこの川の名前がエリダヌス(エーリダノス)なのですが、そのまま星座名となったということです。

 

余談ですが、

余談ですが、エリダヌス座のモチーフとなった川は諸説あります。
アフリカ大陸東北部を流れるナイル川、
イタリア北部のロンバルディア平原を流れるポー川、
などがあります。
しかし、星座設定者であるプトレマイオスの書いたアルマゲスト(天文学と幾何学の専門書)では、特に名前を付けずに、単に「川」という意味の Potamos として書かれています。

 

という事で、今回はここまで。

いかがでしたか?

あなたも天体望遠鏡でこの星座を見てみてはいかがでしょうか!?

それでは

次回もお楽しみに!


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