かみのけ座(Coma Berenices)
和名 | かみのけ(髪の毛) |
学名 | Coma Berenices |
略符 | Com |
設定者 | ティコ・ブラーエ |
概略位置 | 赤経:12h40m / 赤緯+23° |
面積 | 386平方度 |
20時正中 | 5月28日 |
南中高度 | 約77° |
主な季節 | 春 |
肉眼星数 | 約70個 |
かみのけ座
かみのけ座は、明るい星を繋げて形作る星座と少し違います。
かみのけ座は、たくさんの星々が集まる星団を髪の毛の束に見立てて形作られるとても珍しい星座です。
かみのけ座は、しし座とおとめ座、そしてうしかい座に囲まれた辺りに位置しています。
4等星以下の暗い微恒星で 構成されているので、あまり目立たない星座です。
ギリシャ神話では、
ギリシャ神話では、古代エジプトの王妃ベレニケ2世にまつわる話が知られています。
ベレニケ王妃の夫であるプトレマイオス3世が自分の姉妹を殺したセレウコス朝シリアを敵討ちのため攻めにいきました。
ベレニケ王妃は夫プトレマイオスのことが心配でたまりませんでした。
そこでベレニケは、夫プトレマイオスが無事に戻ることができたならば、誰もが羨むとても美しい自分の髪の毛を女神アプロディーテーに捧げることを誓ったのです。
その後、夫プトレマイオスが無事に戻ると、ベレニケ王妃は誓いを守り髪の毛を切り女神の神殿に供えました。
しかし、次の日の朝になると神殿に供えておいた髪の毛が消えていたのです。
これには王も王妃も怒りを止めることができませんでした。
その様子を見ていた神官たちは全員死刑を覚悟したほどです。
するとその様子を見ていた宮廷の天文学者であるコノンが、王と王妃の前に出て話しをしだしたのです。
その内容は、『女神アプロディーテーは王妃の行いに心を打たれました。そしてお供えした髪の毛があまりにも美しく大変みごとであったことを喜び、その髪の毛を天に上げ星座にしたのです。』と告げたのです。
そして天文学者コノンは、すかさずしし座の尾の辺りを指さしたのです。
王も王妃もこのことにすっかり満足して怒りがさめたのです。
でも、実はこの話しは天文学者コノンがとった最高の作り話だったのです。
いずれにしてもコノンの機転と知恵により、神官たちの命は救われたのです。
余談ですが、
余談ですが、かみのけ座のα星ディアデムですが、ラテン語で『王冠』という意味があります。
ディアデムは、ベレニケ王妃の髪飾りとしての意味合いを含めて名付けられた星といわれています。
という事で、今回はここまで。
いかがでしたか?
あなたも天体望遠鏡でこの星座を見てみてはいかがでしょうか!?
それでは
次回もお楽しみに!