ろくぶんぎ座(Sextans)/星座の基本を学ぼう②

ろくぶんぎ座(Sextans)

Sextans(ろくぶんぎ座)

和名 ろくぶんぎ(六分儀)
学名 Sextans
略符 Sex
設定者 へベリウス
概略位置 赤経:10h10m / 赤緯-1°
面積 314平方度
20時正中 4月19日
南中高度 約53°
主な季節
肉眼星数 約30個

ろくぶんぎ座

ろくぶんぎ座(Sextans)は、天の赤道付近に位置する小さな星座の一つです。
この星座の名前は、天文学の測定器具である六分儀(セクスタント)に由来しています。
以下は、ろくぶんぎ座についての主要な情報です。

特徴

  • 位置
    天の赤道付近にあり、うみへび座しし座の間に位置しています。
  • 面積
    313平方度で、88の現代の星座の中で47番目に大きい星座です。
  • 明るい星
    ろくぶんぎ座には特に明るい星はなく、最も明るい星でも4等星程度です。
  • 歴史
    17世紀にポーランドの天文学者、ヨハネス・ヘヴェリウスによって考案されました。

観測

  • 季節
    北半球では春の夜空に観測しやすい星座です。
  • 主な星
    ろくぶんぎ座には、特に明るい星はありませんが、観測者は双眼鏡や望遠鏡を使っていくつかの星団や銀河を観察することができます。

興味深い天体

  • NGC 3115(スピンドル銀河)
    ろくぶんぎ座にあるレンズ状銀河で、地球から約3200万光年離れています。
    この銀河は、天文学者にとって特に興味深い観測対象です。
  • NGC 3166 および NGC 3169
    近接する二つの銀河で、お互いに重力的な相互作用をしています。

ろくぶんぎ座は、小さくて目立たない星座ですが、天文学においては重要な位置を占めています。
観測する際には、他の明るい星座を目印にして探すと良いでしょう。

ギリシャ神話では・・・

ろくぶんぎ座(Sextans)は、ギリシャ神話には直接関係していない星座の一つです。
これは、17世紀の天文学者によって命名されたため、古代ギリシャの神話に由来する星座とは異なり、科学的な道具に基づいています。
具体的には、ろくぶんぎ座は、ヨハネス・ヘヴェリウス(Johannes Hevelius)によって1687年に命名されました。

ヨハネス・ヘヴェリウスとろくぶんぎ座の由来

ヨハネス・ヘヴェリウスは、1611年にドイツ(現在のポーランド)のダンツィヒ(現在のグダニスク)で生まれた著名な天文学者です。
彼は自らの観測所を設立し、多くの天文学的観測を行いました。
彼は星座に関する著書「Firmamentum Sobiescianum」において、いくつかの新しい星座を導入しました。

ろくぶんぎ座(Sextans)は、彼の観測に使用した天文学的道具である六分儀(セクスタント)を記念して命名されました。
六分儀は、角度を測定するための道具で、特に天文学や航海において重要な役割を果たします。
ヘヴェリウスは、彼の観測所が火災で焼失した際にも六分儀を使用して観測を続けたことから、この星座に特別な意味を持たせました。

ろくぶんぎ座の特徴

  • 位置
    ろくぶんぎ座は赤道付近の星座で、しし座(Leo)とりゅうこつ座(Hydra)の間に位置しています。

  • ろくぶんぎ座には非常に明るい星はありませんが、いくつかの興味深い天体が存在します。
    例えば、変光星や二重星などが観測されています。
  • 観測
    ろくぶんぎ座は南北両半球から観測が可能です。
    特に春の夜空で観測しやすい星座です。

ギリシャ神話との関連性

ろくぶんぎ座自体には、ギリシャ神話に直接関連する物語は存在しません。
これは、ろくぶんぎ座が古代ギリシャの時代には存在せず、17世紀にヘヴェリウスによって導入されたためです。
ギリシャ神話に基づく古代の星座とは異なり、ろくぶんぎ座は科学的な道具を象徴するために命名されました。

現代の天文学におけるろくぶんぎ座

現代の天文学において、ろくぶんぎ座は六分儀という重要な天文学的道具を象徴する星座として認識されています。
六分儀は、特に天文学や航海術において角度を測定するための必須の道具であり、ろくぶんぎ座はその科学的意義を反映しています。

ろくぶんぎ座に位置する天体や星団の観測は、宇宙の理解を深めるための重要な研究対象となっています。
例えば、変光星や二重星の観測を通じて、恒星の進化や特性に関する貴重な情報が得られています。

このように、ろくぶんぎ座はギリシャ神話とは直接関係しないものの、天文学の歴史と科学の発展において重要な意味を持つ星座です。


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